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人類は「原始時代」の方が幸せだった!?【SNSが普及した現代を考える】

 

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あの人はすごい!! ..とか

私なんてダメだ..とか

誰かの役に立つ人間になりたいんだ!! ..とか

 

こんな劣等感を抱いたことがありませんか?

 

 

 

哲学や心理学の世界では、

人間が幸せに生きていくためには、自己重要感が必要不可欠だと言われています。

 

 

自己重要感とは一体なんぞや?という方のために簡単に説明しておくと

 

 

俺は誰かの役に立っている..!(武者震い)

 

とか

 

私の居場所はここにあるんだ..!!(感動)

 

みたいな感覚で、つまりは存在意義のこと。

 

 

現代では、自分の「存在意義」を感じるのが大変?

 

多くの歴史学者社会心理学者の考察では、SNSが普及した現代、人々は「自己重要感」が得にくくなっている」という結論がなされています。

 

 

確かにSNS(YouTubeinstagramTwitter)などを開けば、自分のアイデンティティを脅かす、上位互換のような人々が嫌でも目に入りますよね..

 

狩猟採集時代では集落と集落が離れていた上に個々の集落が小さかったため、

現代のように、必死に「世界一ッッ!!」を目指さなくても、集落の中でみんなより少し得意な分野があるだけで、頼られたり尊敬される機会が多かったと推測されています。

 

 

つまり、誰もが集団の中で何らかの分野のスペシャリスト(重要人物)になることができたということです。

 

 

そのため自分の存在意義を簡単に見出すことことできました。

 

現代はすぐに自分より優れた人やサービスが見つかるため自分の存在意義が見出しにくいため幸福感を得にくくなっている。

 

 

例としてこんなエピソードがあります。

 

ある男性(35歳の高所得の外資)と

ある女性(30歳の中所得フリーランスライター)の2人が出会って恋をして、結婚を見据えた同棲を始めました。

 

男性は立派な学歴があり人柄も優しい方で、女性の方は学歴こそない物の仕事柄話題が豊富で魅力的な方です。

女性の友人達はみんな揃って羨ましいと言ったそうです。

 

一緒に暮らし始めると男性は家事が得意で料理も上手で、彼女が仕事で忙しい時にはあれこれ手伝ってくれるという、パートナーとしても素晴らしい男性でした。

一方で彼女は家事全般が男性より苦手なので、家のことは彼に任せることになります。

 

完璧な旦那に支えられて彼女の負担はなくなり仕事にも集中できて大助かり!2人は幸せに...

 

というわけにいかず、

半年もしないうちに女性の方から別れを切り出したそうです。

 

女性は「この人は私を必要としていない」と感じてしまい、心が挫けてしまったそうです。

 

ここで、彼が実は掃除がダメだったり、世間体に疎かったりしたら2人は幸せになれたかもしれません。

 

 

人は誰かのために何かをしてあげることで大きな幸せを感じます。

 

逆にいうと、誰かの役に立っているという感覚がないと自分のアイデンティティ(自尊心)を確認できないので、人は不幸になっていってしまうそうです。

 

その証拠に、ビルゲイツやロックフェラーなどの世界の富豪たちは、必ずといって良いほど慈善事業に行き着きます。

 

お金を稼ぐことで得れる幸福感は、一定の年収を超えてしまうとそれ以上は上がらなくなってしまうそうです。

 

ですので、自然と彼らは幸福度を高めるために、世界の人々や慈善のためにお金を使ったり、行動したりします。

 

自分のためだったとしても行動しない善人よりも行動する偽善者の方がよっぽど世界のためだとは思います。

自分もいい気分になれて相手も嬉しい。これって理想的な形ですよね。

 

 

今日の内容を、ざっとおさらいをすると

幸福を得るためには自己重要感が必要不可欠、自己重要感を得るには誰かのために何かをしてあげることが一番!

ということでした〜。

 

 

 

 

自分も相手も得をする良い与え方を教えてくれるお勧めの本としてアダム・グラントさんのギブアンドテイクをお勧めしておきます。

 

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